私、佐藤信は平成20年の初当選から、今月で市長就任10年目を迎えることが出来ました。これも市民の皆さまをはじめ、議会や関係者の方々のおかげであり、まずはこの場をお借りして深くお礼申し上げます。

さて、市長初当選からこれまでを振り返りますと、不安定な経済状況、そして少子化による人口減少や急速な高齢化の進行に加え、東日本大震災や各地で豪雨災害が多発するなど、目まぐるしく変化する社会情勢の中で、これら出来事に“人の絆”が試され、そして再認識させられました。
また、本市においても、一昨年の“関東・東北豪雨”は、市内の各所に深い爪痕を残し、市民にとっても忘れられない出来事となりましたが、市民ひとりひとりが“自分事”として捉え、また人と地域の“絆”によりこの困難を乗り越え、まさに“人情味のあるまち”を実感させてくれる機会にもなりました。
そんな中、昨年は、“鹿沼今宮神社祭の屋台行事”が、ユネスコ無形文化遺産に登録され、本市の伝統文化と人の絆の重要性が認められたことで、本市における“地域の強み”を世界に発信する機会となりました。

そして今月、市長就任10年目を迎えたわけですが、市長3期目に際し、その目玉として“5大プロジェクト”を掲げ1年が経ちましたので、“いちご市長 佐藤信”3期目の戦略”と銘打ちまして、この“5大プロジェクト”の取り組み状況をご紹介したいと思います。

まず、「新国立競技場に“鹿沼産材”を！」につきましては、昨年6月、関係者のご尽力により“鹿沼産木材と林業木材事業所”が森林認証を取得いたしました。グループによる認証は県内初であり、新国立競技場への採用など、今後、これを足掛かりに林業の復活に向けた挑戦を図ってまいります。
次に「“園芸王国かぬま”を推進！」につきましては、昨年11月に“いちご市”を宣言し、新規就農者支援やベリーちゃんハウス整備などを行いました。現在も“いちごいちえ”をキャッチフレーズに、“いちご市”を前面に打ち出した施策やPRを行っているところであり、私も“いちご市長 佐藤信”として、各種イベントなどにおいて、トップセールスを行っているところであります。

次に「若者の安定した雇用を創出！」につきましては、企業誘致による働く場の確保のため、さつきロード東側への新産業団地整備に向けた準備に着手いたしました。
これまで、昨年11月と今年2月に地元説明会を実施し、大半の土地所有者から同意が得られたことから、今後は現地測量などを実施する予定であります。
次に「子どもの遊び場、若者の集いの場を整備！」のうち、まず「子どもの遊び場」につきましては、具体的な候補地の絞り込みを行っております。今後、早急に各種条件の整理を行い、完成に向け取り組んでまいります。
また、「若者の集いの場」につきましては、“地方創生拠点整備交付金”を活用し、鹿沼市民文化センター内に音楽スタジオを整備するもので、今年度中の完成に向け、設計等の準備を進めているところであります。

次に「市民自治による地域づくりを応援！」につきましては、今年度から、地域の特色を生かした地域主体の事業をサポートする、“地域の夢実現事業”に着手いたしました。現在、市内17地区にお伺いし、事業説明会を開催しております。今後、“地域の課題解決”や“地域の強み”を活かすため、地域住民の話し合いにより生まれた、特色のある地域活性化に向けた取り組みを支援していきたいと考えております。
なお、本事業につきましては“地方創生応援税制”、いわゆる“企業版ふるさと納税”を募り、より多くの地元提案に応えていきたいと考えておりますので、市外に本社のある企業の皆さまのご理解、ご協力をお願いいたします。

以上、“5大プロジェクト”についてご紹介させていただきましたが、これら事業を含め、今年3月に策定した“第7次総合計画”に基づき、これからも市民の暮らしを守る様々な施策に取り組み、「いつまでも住んでいたい」、「住みたくなるまち」を目指し、市政運営に取り組んでまいりますので、今後とも皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。