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日本国憲法で保障される基本的人権

人権のいろいろ    人権を守るために

  基本的人権の尊重は日本国憲法の柱の一つで、侵すことのできないものであると保障されています。
  いいかえると、わが国憲法はわが国の人権宣言であるといえます。また、人権を守るために、参政権や裁判を受ける権利も保障されています。

人権のいろいろ

自由に生きる権利

  人は誰でも、それぞれの個性や能力を生かして自分自身の人生を築いていこうとします。
  どんな人生を築くかは個人の自由であり、権力に強制されるものではありません。
  自由権は、国民生活に権力が干渉しないように求める権利であり、権力の抑圧から解放される権利です。日本国憲法では、自由権を三つの角度から、次のように保障しています。

  1. 身体の自由
    その第1は身体の自由で、自由な人間の基本です。人を奴隷のように扱ったり、むりやり強制労働をさせたりしてはなりません。
    また、法律の定める手続きなしに、身体を拘束したり、刑罰を加えたりすることが許されないのはいうまでもありません。
    権力者の一方的な考えで人々を逮捕・投獄したり、拷問や残虐な刑罰を加えたりすることももちろん禁止されています。
  2. 精神の自由
    自由権の第2は精神の自由で、この精神の自由には思想・良心の自由など人間の心のなかの自由とそれを外に向かって表現する自由、の二つの意味が含まれています。
    精神の自由が保障されなければ、人々の心のはたらきは侵され、人間らしさも失われてしまいます。日本国憲法では、ものの見方や考え方の自由、信教の自由、学問の自由を保障しています。また、政治を批判し、政治を正す運動も、言論・社会・結社の自由として認められています。
  3. 経済活動の自由
    第3は経済活動の自由で、これは財産活用の自由、職業選択の自由、居住・移転の自由などが含まれています。現在では、家柄や身分で職業が限定されたり、勝手に財産が奪われたりすることはありません。豊かな生活を目指して、自由な創意や努力を重ね、労働者を雇って企業を起こすこともできます。現代の私たちの社会は、経済活動の自由によって大きく発展してきました。

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平等の権利

  1. 法の下での平等
    人間は、だれでも、等しく尊重され、平等に取り扱われなければなりません。差別は、人間の尊厳を否定するものであり、絶対に許されるものではありません。
    しかし、社会に、支配する者とされる者との関係が生まれたときから、様々な差別が始まり、それは今も続いています。
    権力をもつものには、人々の間に制度の垣根や心の垣根をつくり、差別を助長することによって、その地位を守り強めようとする者もいました。人々はおたがいの尊厳を認め合い、平等な関係を築こうとする努力によって、権力者に対抗し市民革命を成功させました。
    平等の権利は、市民革命以来、自由に生きる権利とともに求められ、ついに法の下で、だれもが平等な扱いを受ける権利が保障されました。これが「法の下の平等」という原則で、すべての人権の基盤となるものです。
    日本国憲法でも、平等の権利を次のように定めています。「すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分は又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」(第14条)。また、第24条で男女の平等について定めています。
  2. 差別問題
    しかし、現実の社会には、今でも様々な差別が存在しています。資本主義経済が発達するにつれて、裕福な人々と貧しい人々との間に、多くの難しい差別問題が発生してきました。
    また、社会にひそむ偏見も、直ちに消滅するわけではありません。現代では、差別をなくすための国際的な取組が進み、これに協力することが世界各国の責務とされています。

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人間らしく生きる権利(社会権)

  経済上の不平等が社会の大きな問題となった結果、すべての人間に、人間らしく豊かな生活を保障するという社会権が基本的人権として認められるようになりました。
  日本国憲法は、生存権(第25条)・教育を受ける権利(第26条)・労働者の諸権利(第27・28条)の三つの社会権を保障しています。

  1. 生存権
    すべての人間に、少なくとも人間らしいといえるような生活を保障するという生存権は、1919年のワイマール憲法(ドイツ)で、資本主義国の憲法としては初めて、人権として認められました。第二次世界大戦後は、国際連合の宣言をはじめ、多くの国々の憲法で、生存権を保障するようになりました。日本国憲法は、「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(第25条)と生存権を認め、その保障のために社会福祉や社会保障を進めていくことを国の責務としています。
  2. 教育を受ける権利
    人間には、未知の世界を探求したい、豊かな知識や高度な技術を獲得したい、という欲求があります。特に子どもには、自分の生活を自分で決められるよう、精神的にも成長して自立したい、という強い欲求があります。これらの欲求は、「教育を受ける権利」として保障されています。
    この権利によって、一人ひとりが人間としての個性と能力をのばし、主権者としての自覚と判断力をつちかっていくのです。
    今日では、国民の「教育への権利」を保障していくために、多くの国々が義務教育を無償とし、法律によって、国や地方自治体が学校の建設や教員の配置などの教育条件を整備していくことを義務付ける法律などを定めています。
  3. 労働者の権利
    • 労働運動と権利の保障
      一人ひとりの労働者は、雇い主より弱い立場にあり、不利な労働条件を押し付けられやすいものです。労働者は団結して自分たちの要求を実現するために、ストライキを行う権利を保障されています。労働条件は、労働者自身の努力と運動よって改善されていくもので、人間としてふさわしい労働条件を整え、生きがいを持って働けるようにすることは、社会権を保障するものであるといえます。
    • 労働基本権
      日本国憲法は、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」(第27条)と定めて、すべての人に労働の機会を保障しています。また、労働者が労働組合を作ること(団結権)、労働組合が賃金などの労働条件について雇い主と交渉すること(団体交渉権)、労働条件の改善のためにストライキを行う争議行為(団体行動権)を認めています。
      これらの諸権利をまとめて、労働基本権(労働三権)といいます。

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人権を守るために

参政権

  日本国憲法は、国民自身が政治の上で重要な役割を果たす権利を定めています。
  この権利を、参政権といい、国民はこれによって権力を国民の意思の下に置き、人権を守ることができるのです。参政権の中心は、国民の代表を選ぶ権利(選挙権)と代表に立候補する権利(被選挙権)です。以前は、納税額や性別などで選挙権が制限されていましたが、これに反対する人々の運動により、現在では、男女平等の普通選挙が実施されています。
  代表者の政治を見守ること、進んで自分たちの要求を国や地方自治体の機関に訴えること(請願権)(第16条)、さらに、最高裁判所裁判官の国民審査権、市区町村など地方自治体での住民投票権(第95条)、憲法改正の国民投票権(第96条)なども、重要な参政権です。

請求権

  権利を侵害されたり、不当に不利益をうけたとき、損害の回復が保障されることも大切な権利です。国民はだれでも、裁判所に訴えて、自分の権利を主張し、公正な裁判を受けることができます(第32条)。公務員の不正な行為によって損害を受けた人や、裁判で無罪になった人が償いを請求する権利(第17条、第40条)も保障されています。

公共の福祉

  人権は最大限に尊重されるべきではありますが、それを主張することによって他の人々の人権を侵害することは許されません。個人の人権の主張には、同時に他人の人権を守るという責任がともなうのです。
  日本国憲法は、人権を保障するために、国民のたえまない努力を求めるとともに、権利の濫用をいましめ、社会全体の利益(公共の福祉)のためにこれを利用する責任を定めています。(第12条)


掲載日 平成22年9月6日 更新日 平成28年10月26日
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