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台風19号による被害状況等について(2019.10)

台風19号に伴う今回の記録的な大雨による被害は、全市域にわたっており、まだ全体を把握できておりませんが、非常に甚大なものであります。
気象庁によりますと、今回の台風19号は、10月12日の午後7時前に、大型で強い勢力のまま、伊豆半島に上陸した後、関東地方を通過し、12日の一日当たりの降水量は、370ミリ、場所によっては500ミリを越えたところもあったようで、4年前の関東・東北豪雨を上回る観測史上1位となりました。

まず、これまでの経過でありますが、今回の台風19号は、早い段階から、大型で非常に強いまま本州に上陸するとの予報が出されていたため、気象警報が発表される前の10月11日金曜日の午前11時に災害対策本部を設置し、地域防災計画に基づく、各部各班の災害対応について指示をいたしました。
また、雨風が強くなってからでは、高齢者などの避難が困難になるおそれがあるため、同日午後1時に、市内14か所の各地区コミュニティセンターと中央小学校を自主避難所として開設し、早期の避難を呼びかけました。

翌10月12日の早朝、6時19分に「大雨警報」が発表され、風雨が強まる中、13時44分に「洪水警報及び暴風警報」が発表されました。
これを受け、14時30分市内全域に「避難準備・高齢者避難開始」を発令しました。15時25分には「土砂災害警戒情報」が発表され、土砂災害が発生する可能性が高い「西大芦、入粟野、上粕尾」に避難勧告を出すとともに、17時00分には、小藪川沿いの4町にも避難勧告を出しました。
18時以降も雨が弱まらず、市内全域の河川が増水したため、19時30分市内全域に緊急速報メールにより「避難指示」を発令、19時50分には気象庁から最大級の警戒を呼びかける「大雨特別警報」が発表されました。
さらに激しい雨は続き、永野川に「氾濫危険情報」、黒川と思川に「氾濫警戒情報」が発表され、その後、粟野川と思川が決壊、溢水(いっすい)したため、21時10分と22時20分に粟野地区と清洲地区に「災害発生情報」を発令し、命を守る最善の行動を呼びかけました。
日を跨いだころから、降雨も落ち着き、2時20分に特別警報が、4時25分には土砂災害警戒情報が解除となりました。

13日の10時30分第3回の災害対策本部会議を開催し、被害状況の確認、対応や支援策を検討しました。
雨が上がった後、15日の15時00分には被災者支援を最優先業務として実施するため、BCP(業務継続計画)を発動し、16日18時03分洪水警報が解除されたため、18時30分市内全域の避難指示を全て解除し、土砂による家屋の倒壊のおそれがある下粕尾の一部に避難勧告を発令しました。
その後も旭が丘の一部など土砂災害の危険性が高まった地域には、再度避難勧告を発令したところであります。

現在報告を受けている被害の状況ですが、人的被害としては、道路の崩落などにより、大変残念ながら お二人がお亡くなりになり、3名が重症等を負われました。
物的被害につきましては、現在、一軒一軒確認しながら被災家屋を調査しておりますが、10月20日までの調査では、266棟の床上浸水、460棟の床下浸水を確認しております。

また、河川が4か所で決壊したほか、土砂流出や崖崩れ、道路の損壊や冠水など、多数報告を受けております。
農林業、商工業の被害は、16日現在、既に、県で公表されている被害額を大幅に上回っています。
農業ではイチゴ・ニラなどの作物被害がおよそ1億9千万万円、農業用施設被害が2千9百万円と見込んでおり、林業では、キノコ関連の被害が約1,033万円であります。

教育関連施設では、清洲第一小学校や粕尾小学校が床上浸水や土砂崩れなどにより休校としておりましたが、このうち、清洲第一小学校は、粟野中学校の空き教室を使用して授業を再開しております。
そのほか、文化施設やスポーツ施設、下水道施設など、多くの公共施設が浸水や土砂流出などの被害を受けました。
今回の被害は、4年前の関東東北豪雨と比較しても、はるかに大きなものとなっております。

また、避難の状況につきましては、最大で31か所の避難所に1,275名の方が避難されました。
現在は、粟野コミュニティセンターに9名の方が避難されています。
断水・停電・通信障害などにつきましては、粟野地域を中心に発生しましたが、昨日18時に永野地区の断水が完全復旧し、現在では全ての地区で断水が解消されております。

次に、交通への影響につきましては、東武日光線では、現在も、一部の区間で運転を見合わせており、リーバスも、一部の区間で、途中で折り返す運行を行っております。
被災者の支援内容についてでありますが、粟野コミュニティセンターと市役所本庁には、被災者相談総合窓口を設置し、浸水家屋の消毒や健康相談、土のう袋の配付など、様々な被災者支援に取り組んでおります。

また、入浴の提供につきましては、高齢者福祉センターのほか民間施設の皆様の御協力により多くの施設での入浴が可能となっております。
今回の災害では、発生直後から、被災地の自治会の皆様や消防団員の方々をはじめ多くの市民の皆様が被災者支援と復旧活動にあたっていただきました。
自衛隊の皆様にも、大変御支援をいただいております。安否確認のほか給水活動、また学校敷地内に入った土砂の撤去なども行っていただいております。

また、災害ボランティアセンターを窓口として市内外から多くのボランティアを受け入れ、20日には255人の皆さんに御参加いただきました。
地域の方々の力を改めて実感するとともに、市内外からの多くの温かい御支援に心から感謝を申し上げます。
さらに、友好都市である足立区など、他の自治体の皆様からも、災害ゴミの収集などにおいて、温かい御支援をいただいております。

こうした被害の中で、全力を挙げて復旧作業に当たっているわけですが、復旧に向けた緊急の財政出動として、10月18日付けで補正予算を専決処分いたしました。
緊急性が求められ、当面、対応すべき予算として、とりあえず一般会計で約18億円、特別会計を含めますと、約20億円を計上し、早急に被災者支援や公共施設の災害復旧に当たる考えであります。

今後も、災害からの一刻も早い復興のため、全力で取り組んでまいりますので、市民の皆様、報道機関の皆様の御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。

 

担当課・問い合わせ先

総務部危機管理課/0289-63-2158


掲載日 令和元年10月21日
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