今宮神社唐門
(いまみやじんじゃからもん)
1849年 江戸時代
栃木県指定有形文化財(建造物)
指定年月日:昭和33年4月25日
今宮町1692
リーバス「久保町」下車、徒歩2分
今宮神社
嘉永(かえい)2年(1849)の建造で、どっしりとした安定感を感じさせる、欅(けやき) の白木造(しらきづくり)の四脚(しきゃく)門です。細部には、繊細で質的にも極めて優れた彫刻が施されています。屋根は単層、銅板瓦棒葺(どういたかわらぼうぶき)、切妻造 (きりづまづくり)で、軒唐破風(のきからはふ)がついています。唐門と呼ばれるのは、この軒唐破風をもつためです。主柱を丸柱、控柱を角柱とし、冠木(かぶらぎ)の上などを、龍、鳳凰(ほうおう)、唐獅子、花鳥など多彩な彫刻で飾っています。正面斗■(ときょう)間の蟇股(かえるまた) は龍で、その裏側には、「嘉永二己酉(つちのととり)歳富田(とみた)住二代目磯辺義兵衛 隆信 彫刻之」との彫刻銘が見られます。桟唐戸(さんからど)という形式の中央扉は檜(ひのき)の白木造です。唐門内部の鏡天井(かがみてんじょう)には、彫刻製作と同じ年に鈴木水雲(文平)が描いた水墨画の龍が全面にわたって力強く躍動しています。袖塀(そでべい)は左右1間で、回廊(かいろう)に接続していて、しころ葺の大まかな屋根と簡素な花狭間(はなざま)は落ち着いた美しさを見せています。