昭和時代(戦前)
縦137.5cm・横51.0cm
栃木県指定有形文化財(絵画)
指定年月日:昭和54年8月28日
万町
個人蔵
荒井寛方(かんぽう)の作です。雌雄の丹頂(たんちょう)鶴は古来から繰り返し描かれていて、それだけに優れた作品にするため創意工夫が必要とされる画題です。この作品は、天空に向かって背伸びをして友を呼ぶ雄鶴に重点を置き、雌鶴をその後ろに重ねて配することで、2羽の鶴を一つの美しい統一体として表現しています。雌雄の鶴の仲睦まじい姿を浮かび上がらせるとともに、まとまった一つの量塊としての把握を試みているのです。そこに画家寛方の工夫が見られます。