紙本墨画淡彩 孔子之図
(しほんぼくがたんさい こうしのず)
1823年頃 江戸時代
縦145.0cm・横85.0cm
鹿沼市指定有形文化財(絵画)
指定年月日:昭和39年11月30日
銀座1丁目
個人蔵
靄厓(あいがい)28歳の文政(ぶんせい)6年(1823)頃の作と思われます。部分的に淡彩を施しつつ、筆勢と墨色を生かして、力強く、凜々(りり)しい人物像に仕上げています。堂々たる体躯(く)を正面向きの左右対称の姿で描いたのは、作者が威厳ある孔子像を描きたかったためでしょう。背後に童子を配することで画面に変化と動きを与えています。靄厓の数少ない如樵(にょしょう)時代の作品で、若い時代の作品としては非常に上品な表現です。