妙見立像 附台座及び厨子
(みょうけんりゅうぞう つけたりだいざおよびずし)
江戸時代高田運秀作
寄木造
総高85cm・像高51.5cm
鹿沼市指定有形文化財(彫刻)
指定年月日:平成10年9月30日
鹿沼市上粕尾915 妙見神社
(車)東北自動車道栃木ICから粕尾峠・足尾方面行き約45分、鹿沼ICから粕尾峠・足尾方面行き約50分
(バス)新鹿沼駅より、リーバス上粕尾山の神線「東武新鹿沼駅」乗車、「上粕尾発光路」下車、徒歩7分
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妙見神社
本像は、像高51.5cm、総高85cm、寄木造、玉眼の彩色像です。
妙見は、北斗七星の中心にある北極星を神格化したもので、その像には、一般に二臂(ひ)像と四臂像があります。本像は光背(こうはい)に北斗七星を表わして竜神上に立つ二臂像で、左手に宝珠、右手に利剣を持ち、甲冑(かっちゅう)を身に着けた童子形のものです。
現状は、頭部と顔面の額部、両手指、左袖下等に胡粉(ごふん)の剥落(はくらく)が 見られます。
台座裏に銘文があり、宇都宮の仏師 高田運秀が文政(ぶんせい)5年(1822)に作ったとあります。また別に文政 5年に彩色したとの銘札もあります。本像の作風は、文政以前のものであることから、文政に行われたのは一部修理と彩色であったと考えて良いでしょう。
菩薩として北極星を仏教に取り入れられた妙見ですが、本像は天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)像として祀られており、神仏混交(しんぶつこんこう)の形態を残す例としても貴重なものです。