中田町屋台
(なかたまちやたい)
江戸時代
間口(柱端間、柱幅含)1.94m・奥行(前後柱端間、柱幅含)3.58m・高さ(箱棟上部まで)3.87m
鹿沼市指定有形文化財(工芸品)
指定年月日:昭和61年9月13日
中田町1180-2
中田町自治会
記録によると、中田町には文政(ぶんせい)の頃(から1828から)に漆塗屋台(うるしぬりやたい)があったようです。宇都宮市徳次郎(とくじら)町上町の漆塗屋台は明治6年(1873)に鹿沼宿田町(たまち)から購入されているので、それが中田町の旧屋台かもしれません。現在の屋台は、白木彫刻白木造屋台で、その大部分は江戸時代末期に造られたものと思われます。本屋台には、日露(にちろ)戦争後売られ、大正11年(1922)に買い戻されたといういきさつがあります。 鬼板を飾るのは籠彫の玉をつかんだ巨大な波龍で、彫技の冴えを見せています。真下にある懸魚の波龍と呼応する構図も見落とせません。前車隠しは牡丹(ぼたん)に唐獅子で、ここにも精巧な籠彫の毬を添えています。後障子(しょうじ)の猿と大鷲(わし)の絵画的構図もすばらしいものです。