天満宮宮殿屋根
(てんまんぐうくうでんやね)
1589年 安土桃山時代
形式:方形造
縦70.5cm 横95.5cm 高さ15.0cm
鹿沼市指定有形文化財(考古資料)
指定年月日:平成2年3月31日
天神町1716(天満宮)
天神町自治会
昭和58年(1983)の天満宮社殿屋根の葺替の際に天井裏から発見されました。銘文から、宮殿の建立は天正(てんしょう)17年(1589)であることが知られます。当時の鹿沼は壬生(みぶ)氏の支配下にありました。銘文に名が出ている昌淳(しょうじゅん)は壬生氏の出身で、日光山51世権別当(ごんべっとう)を務めた人物です。願主が日光山の僧であることと合わせて、銘文は壬生氏と日光山との密接な関係を具体的に示す貴重な資料です。当時、壬生氏の本拠鹿沼城は、小田原北条氏対宇都宮・佐竹両氏の対立関係の狭間にありました。宮殿は宇都宮氏と佐竹氏の度重なる攻撃を受けるという状況の中で建立されたわけです。