紙本墨画淡彩 蘭亭曲水図
(しほんぼくがたんさい らんていきょくすいず)
1826年 江戸時代
縦163.5cm・横17.0cm
栃木県指定有形文化財(絵画)
指定年月日:昭和37年4月24日
下田町1丁目
個人蔵
文政(ぶんせい)9年(1826)、靄厓(あいがい)31歳のときの作です。流れを表現するためにおもしろい紙形を使っています。浮世絵の柱絵(はしらえ)が流行した時代であり、その形式に触発された紙形ではないでしょうか。近景から遠景にかけて岩塊をリズミカルに布置し、極端に細長い画面を無理なくまとめ上げています。岩の皴、人物などはすべてが池大雅(いけのたいが)ばりですが、ここまで大雅の筆意を会得した画家もいないでしょう。