木造 千手観音菩薩立像
(もくぞう せんじゅかんのんぼさつりゅうぞう)
1682年 江戸時代
総高155.8cm
鹿沼市指定有形文化財(彫刻)
指定年月日:昭和46年7月24日
鹿沼市北赤塚町263
東武金崎駅より車で8分
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広済寺
二つ割りした丸太の半円状の側に彫刻したもので、踏割り蓮華座に立つ左右対称に近い立像です。微笑をたたえた表情は円空(えんくう)初期の特徴をよくあらわしています。化仏や脇手(わきて)の持ち物など細部にいたるまで、円空独特の表現力豊かな鉈彫の技法が冴えた像です。背面には中央に「傳燈沙門高岳(でんとうしゃもんこうがく)法師」、左側に「天和(てんな)二戌(いぬ)九月九日釋圓空(しゃくえんくう)刻之」と墨書銘があり、天和2年(1682)の製作と知られます。中禅寺立木(たちき)観音を模して日光で造られた作と思われ、後に文化(ぶんか)(1804から1817)の頃広済寺(こうさいじ)に移されました。