金銅透彫華鬘 12枚
(こんどうすかしぼりけまん)
江戸時代
縦28cm・横36.5cm
栃木県指定有形文化財(工芸品)
指定年月日:昭和57年8月27日
鹿沼市北半田1250
東高野山医王寺
北関東自動車道「都賀インター」から約15分・東北自動車道「鹿沼インター」から約15分
東武日光線新鹿沼駅からタクシーで15分・東武日光線楡木駅から徒歩25分
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宗教法人医王寺
華鬘は、古代インドで貴人を飾るレイのような生花に起源を持つと言われますが、わが国では生花に代わって、牛皮(ごひ)や金属で団扇(うちわ)型に作られ、仏前を飾る室内装飾として伝えられてきました。
本品は、銅板透彫(すかしぼり)、渡金(ときん)、表裏同文の団扇型の地板に覆輪(ふくりん)をめぐらした華鬘で、中央部には下端まで総角(あげまき)結びを透かして打ち出し、その左右の透彫地には、左右対称に松の老樹と竹を切り透かしています。また、総角の結び目や竹木の幹や葉の細部については、線刻で表現し、中央に「慶安四辛卯天 野州高野山醫王寺 三月日應辨求之」と刻まれています。
文様意匠は、松竹文等と華鬘の本義からは離れたものですが、文様の構成もよく、江戸初期の斬新な意匠の作品として注目されるものです。