鹿沼鳶木遣り
(かぬまとびきやり)
江戸時代から明治時代
市指定(平成11年3月31日)
鹿沼市内
鹿沼鳶木遣り保存会
鹿沼鳶木遣りは、江戸末期から明治初期にはすでに、江戸木遣りの影響を受けた鹿沼の木遣りとしてこの地に根付いていたものと考えられます。明治中期から昭和初期にかけて盛んに行われていましたが、鳶職人が指導采配する真棒胴突(しんぼうどうづ)きによる地形(じぎょう)が機械化等によって減少するとともに、木遣り本来の労働唄としての性格が薄れてきています。本来労働唄である木遣り唄には作業のためのテンポがあり、地域によって異なっています。鹿沼の木遣りは、「中間」(ちゅうま)といわれ、江戸木遣りと比べると早いテンポであるといわれます。保存会に資料として伝承される曲数は46曲あり、そのうち24曲は一部の指導者によって現在も伝承され、消防出初式などのときに「手古」「つり掛け」「小車」などの木遣り唄が歌われます。