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デザインを通して経営と広報を支えるUnite Works design 鈴木亜深さん

鹿沼市でデザイナーをしている鈴木亜深(すずきつぐみ)さんは、中小企業や団体にとってデザインを通して経営や広報をサポートしてくれる心強い人です。

私が初めて鈴木さんに会ったのは、2018年の鹿沼秋まつりの時のこと。大阪に戻ってから広報物のデザインを依頼し、イメージに合うものをつくってもらったことがきっかけで、数々の仕事をお願いしてきました。

 

鈴木さんのデザインは、「どういう人たちに商品を使ってほしいのか」「どんなことを伝えたいのか」「事業の強みや個性は何なのか」など丁寧にヒアリングを行ったうえで、成果につながるように一緒につくりあげていくことが特徴です。

「人に恵まれて仕事をさせてもらっている」と語る鈴木さん。鹿沼市で2018年2月にUnite Works designを開業して以来、ロゴやフライヤー(チラシ)、パッケージ、WEBバナー、名刺、冊子などのデザインに携わってきました。人とのつながりを大切にしていることが信頼となり、栃木県だけでなく、他県の企業や団体、個人から仕事の依頼が入ってきます。

 

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▲Unite Works design代表の鈴木亜深さん

 

鈴木さんは自身がデザインするだけでなく、デザインの指導や栃木県よろず支援拠点のコーディネーターをしており、シカツノ編集部の記事「高校生発『いちご饅頭』の開発現場を取材しました!」(こちら)には、高校生たちに商品パッケージの講師をしている様子が登場しています。

また、「高家旗本と近世鹿沼の人々」()の記事で、サムネイルと家系図のデザインを手がけています。

多分野で活躍している鈴木さんにデザインへの思いを聞きました。

 

――どうしてデザイナーになろうと思ったんですか。

子どもの頃から絵を描くのが好きでデザインの仕事を希望していたのですが、就職先で営業に配属されて、そのまま営業の仕事をしていました。30代を過ぎ「私が本当にしたかったことは何か」と考えた時に、絵を描くことが好きだったことを思い出しました。

営業で人とのつながりにやりがいを感じていたので、お客様の希望や要望をデザインで叶えたいと思いデザイナーになろうと決めました。これまでの経験が今の仕事であるグラフィックデザインやブランディング(※)にも活きていると感じています。

 

ブランディング=企業の強みや個性を見出し、事業の独自性を明確に示すことで売り上げにつなげていくとりくみ。

 

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▲パソコンに向かって作業する鈴木さん

 

――デザインをするうえで大事にしていることはどんなことですか。

携わる仕事は、ほとんどが商業デザインです。依頼をいただいた制作物をただつくるのではなく、最終的に手に取るお客様がどう感じるかという視点を常に持ち、依頼をいただいた企業の収益につながるよう考えています。

また、依頼をいただいた企業の現状や目指す姿を丁寧にヒアリングしてデザインをつくっていくのですが、企業が強みと思っていた部分とは別に、「ここが共感できるな」という強みがあったりします。お客様とコミュニケーションをとりながら一緒に目指す姿に向かってひとつずつ作り上げていくので、お客様との信頼関係を一番大事にしています。

 

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▲鈴木さんがデザインし、実際に使われている家具店のロゴ

 

――印象に残っているのはどんな仕事ですか。

2020年に行われた大阪市廃止の是非を問う住民投票で、大阪市存続を呼びかける市民グループの広報物に携わらせていただいたことです。商業デザインの場合、デザイナーは企業が広報物をお客様にどのように届けているかまで見ることができませんし、売り上げがよくなったかどうかなど結果で検証するしかありません。

でも、大阪市廃止を問う住民投票の際は、ただデザインをさせてもらっただけではなく、現場に行って自分がデザインしたフライヤーやポスターへの反応を見聞きすることができて、今までと違う経験になりましたね。

実際に街頭に出てみると、仕事帰りの若い人たちが「手伝います」とフライヤーを配布する宣伝に参加してきたり、「このフライヤー、いろんな人が持っていますよね」と声をかけられたりして驚きました。

プロジェクトに関わったことで達成感を味わうことができ、私も一員になった気持ちになりましたし、より深く物事を考えられる機会になって嬉しかったです。

 

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▲大阪市廃止が問われた住民投票で制作した広報物

 

――デザイナーの働き方や生活ってどんな感じなんですか。

個人事業なので、自宅を中心に作業をしています。家にいると仕事とプライベートの境界がわからなくなってしまうのが今の悩みですね。

私はお香やお茶が好きなんですが、気持ちを切り替えるために家には好きなものを置いて、リフレッシュするようにしています。デザイナーは、時間に追われる仕事で不規則な生活になりがちなので、どう生活リズムを調整していくかが永遠の課題ですね。

 

――栃木県よろず支援拠点や鹿沼市内の経済団体でも活躍されていますね。

栃木県よろず支援拠点に、私はデザインとブランディングの専門家として所属しているのですが、伴走支援を大事にしています。「チラシをつくりたい」とデザインの相談に来た人でも、ウェブが必要だったり、経営改善が必要だったりと、一人の専門家では根本的な解決に至らないことがあるので、チームで解決を支援しています。世の中の動きに敏感じゃないと支援できないため、デザインだけでなく多方面の話を聴いて、アンテナを張るようにしていますね。

鹿沼商工会議所青年部や鹿沼青年会議所にも関わっています。「地域をよくするためには、自分たちが成長していかないといけない」と自己研鑽をしながら楽しく活動していますよ。

 

写真5

▲タペストリーや商品ステッカーなど数々の制作実績がある

 

――これからやってみたいことはどんなことですか。

ブランディングにもっと力を入れていきたいと考えています。先行きが不透明な今、なにをどうすればいいのか迷ってしまっている中小零細企業こそ、事業の本質をもう一度再確認し、本質に沿ったブランディングが重要だと考えています。未来につなげるパートナーとして、お客様と一緒に日々歩んでいきたいです。

鹿沼に限らず栃木県内でワクワクする商品をデザインの仕事を通してつくることができたらいいなと思っています。

 

Unite Works design

鈴木亜深さんからメッセージ

「制作するものが決まっていなくても一緒に考えていきます。Zoom等での打ち合わせも可能です。グラフィックデザインや印刷物の他にキーホルダーやTシャツ、看板など何でもお気軽にご相談ください。」

お名前とご用件、電話番号の記載のうえ、

E-Mailuniteworks.suzuki☆gmail.com  「☆」を「@」に変え、送信してください。

 

ライター  福田  耕


掲載日 令和5年2月23日
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