春から秋にかけて、ツキノワグマが活発に行動する時期となります。
ツキノワグマは普段はおとなしい動物ですが、時には人が襲われることもあります。
私たちが気を付ければ、多くの事故を防ぐことができます。
人の生活圏で効率良く食物を確保できることを学習したクマは、その食物が誘引物となり、執着して出没を繰り返すことになります。
クマの出没防止対策として最も効果的なのは、誘引物を除去することです。
果樹 (カキ、クリ、クワなど) | カキやクリなどの果実は可食部分が多く、また、一つ一つの木に大量の実をつけるため、クマが好んで採食します。 |
ハチの巣、自家養蜂 | ハチミツや蜂の子もクマの好物です。民家の軒下や墓石などに作られたハチの巣や、自宅の庭などでの自家養蜂用の巣箱がクマに壊される事例が多くあります。 |
生ゴミ (残飯、廃油、食用油) | 人には利用価値がないものもクマにとっては食物となります。特ににおいが強いとクマを誘引しやすくなります。 |
コンポスト | コンポストによる堆肥化は環境に配慮した生ゴミの処理方法ですが、においでクマを誘引してしまうため注意が必要です。 |
ペットフード | 庭に置いていたペットフードをクマに食べられた事例があります。 |
ぬか漬けなどの発酵食品 | 発酵食品はにおいが強く、クマを誘引します。 |
ペンキなどの塗料 | テルペン類を含む防腐剤を使用したペンキの臭いも、クマの誘引物となります。テルペン類は針葉樹樹脂に含まれ、クマが好む物質です。 |
農作物 | 様々な作物が被害を受けますが、果樹、飼料作物、野菜の被害が多く発生しています。北海道では飼料作物が、本州では果樹の被害が最多となっています。 |
農作物の放棄残滓 (廃果や野菜くずなど) | 人には利用価値がないものも、クマにとっては食物となります。 |
有機肥料、油かす | 油はクマの好物であるため、有機肥料や油かすも注意が必要です。 |
養蜂場の巣箱 | 養蜂場は狭い範囲に多数の養蜂箱を設置するため、クマにとって効率良く食物を得ることができます。 |
家畜飼料、家畜 (牛舎、豚舎、鶏舎など) | 家畜が食べられる事例もありますが、飼料が食べられる事例も発生しています。 |
養魚飼料、養殖魚 | 養魚場で養殖魚や養魚飼料が食べられる事例も発生しています。 |
燃料 (ガソリンや混合油など) | ガソリンや混合油などの燃料もクマの誘引物となります。 また、その燃料が入った農機が壊される事例もあります。 |
(環境省「クマ類の出没対応マニュアル」より抜粋)
クマに襲われないためには、クマと近くでばったり出会わないようにすることが最も大切です。
クマが人を襲う理由の多くは自分や子グマを守るためなのでクマを刺激しないことが大切です。
No. | 日 | 場所 | 内容 |
1 | 5月14日 | 入粟野 | 太郎次郎の滝の先、アジサイ街道入口付近で目撃がありました。 |
2 | 6月4日 | 草久 | 鬼来沢橋西側の道路で目撃がありました。 |
3 | 6月19日 | 草久 | 三枚岩に向かう登山道で目撃がありました。 |
4 | 6月20日 | 上南摩町 | 林道室瀬線で目撃がありました。 |
クマの目撃場所(令和7年度)