日吉囃子保存会【元旦祭】
皆さん、新年明けましておめでとうございます
この記事を読まれている頃には、日々の生活に戻っている事と思いますが、記事を書いている今日は元旦。
今回は、毎年元旦に行われている日吉神社の元旦祭と、その際に行われる日吉囃子保存会の奉納囃子についての記事を書きたいと思います。
※コロナ禍のため、行われなかった年もあります。
まず、元旦祭が行われている場所は、鹿沼市日吉町にある"日吉神社"です。
▲2023年1月1日朝6時の日吉神社
日吉神社は、私が特派員記事の第1回目の記事に書いた栃木百名山【岩山】の麓にある神社です。
写真右側は階段の手摺りで、ここを下ると日吉保育園駐車場前に着きます。
写真左側は"日吉囃子"の太鼓練習場です。
そして、元旦祭で太鼓を叩くのは日吉囃子保存会の皆さんです。(以後、日吉囃子)
日吉囃子は、前回特派員記事で書いた、麻苧町【彫刻屋台解体】で少し紹介しましたが、鹿沼秋まつりでは麻苧町の屋台に乗っているお囃子です。
結成されてから100年以上経っている由緒あるお囃子なんですよ。
※一部画質の悪い写真があります。
日吉囃子の皆さんは、早朝に集合して準備をします。
練習場から太鼓を運びセッティングしました。
今年は朝6時30分から7時30分まで演奏します。
※コロナ禍のため時間短縮、演奏は最小人数での開催となりました。
ここで、この元旦祭について少し説明したいと思います。
元旦祭が始まったのは、この日吉神社本殿が建て替えられた昭和58年からだそうです。
この日は、日頃から神社の管理や行事を取り仕切っている氏子総代の方々が元旦祭の準備をしていました。
今回は氏子総代の一人、川上さんに境内を案内していただきました。
普段はこんなに中まで入れる事がないので、とても貴重な体験です。
ここまで来ると、好奇心が芽生えてきました。
もっとよく見てみたいので、もう少し近くまで行ってみます。
川上さんが明るくしてくれました。
立派なお供え物が並んでいました。
海なし県の栃木県では、なかなか大きくて新鮮な魚を見る事が少ないので、立派な鯛が供えてあるのがとても貴重な事で、元旦祭が重要な行事と思わせてくれます。
元旦祭で日吉囃子が演奏を始めたのはいつ頃からか定かではないそうですが、以前は除夜の鐘が聞こえてくる頃に叩き始めたそうです。
聞こえてくる除夜の鐘は、近くにある西鹿沼町雄山寺(おうざんじ)の鐘。
夜11時頃から太鼓の演奏を始め、初詣の人たちがお参りを終える午前2時~3時頃の深夜に演奏していたそう。
▲6時25分の空の色
それがいつからか、早朝に演奏するようになったそうです。
空は綺麗なグラデーション。
そろそろ太鼓の演奏の時間です。
朝6時30分、演奏スタートです。
まずは、五段囃子の演奏です。
五段囃子とは、鹿沼秋まつりでも演奏されていて、「江戸ばか」「昇殿」「神田丸」「鎌倉」「四丁目」の五段からなっています。
冬の澄んだ空気の神社での演奏は、厳かで身が引き締まる感じがします。
いよいよ元旦祭の始まりです。
日吉囃子の皆さんが演奏をしている時、氏子総代の方々は、初詣に来る方々を迎えるための検温・消毒の準備をしていました。
コロナ禍のため、いろいろな準備をして元旦祭を開催しています。
初詣に来た人が安全にお参りできるように、順路も明確に表示してありました。
初詣に来る方々への準備も万端です。
縁起物や御守りの販売もします。
今年の干支である、うさぎの置き物やおみくじが気になりました。
ひと通り元旦祭の写真を撮り終わったら、私も日吉囃子に合流です。前回の記事にも書きましたが、私も日吉囃子保存会に数年前から所属しています。
最初に演奏していた仲間たちが疲れてきた頃合いを見て、少しずつ交代します。
私も交代して叩き始めました。
しばらくすると...
初日の出が昇り始めました。
日吉神社からは、だいたい毎年朝6時50分代に、富士山(ふじやま)の合間から顔を出すように太陽が昇ります。
ここで太鼓を交代してもらい、みんなの風景を。
朱色の光がみんなを照らします。
来られなかったメンバーもたくさんいましたが、今年も初日の出を日吉囃子の仲間と見られて幸せでした。
岩山へ登山に来た人達も太鼓の音色を聞いて見に来ていました。
初詣に来た人達も立ち止まって聞いてくれたり、お辞儀をして通り過ぎてくれたりと、太鼓を演奏しながらとても嬉しい気持ちになりました。
太陽がだいぶ昇った朝7時30分、この後も初詣に訪れる人達もたくさんいますが、日吉囃子の演奏は終了です。
みなさん、お疲れ様でした!
最後に。
日吉囃子保存会に入った時、元旦から集まり元旦祭で太鼓を演奏すると聞いて、とても神聖な行事に参加出来て嬉しく思いました。
実際に毎年早朝から集まり太鼓を演奏すると、年の初めに良いスタートが切れたと感じられ、一年が上手く行く予感がします。
実際に、ずっと自分なりに良い一年を過ごせている感じがします。
コロナ禍でも、工夫をしたり対策をしたりしていろいろな行事が少しずつ復活しています。
今年こそは、みんなで秋まつりに出られたらなと思いながら、元旦祭を後にしました。
みなさん、それではまた!
ライター mari.mari