地球温暖化とは
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地球温暖化とは?
地球温暖化とは、地球全体の平均気温が上がっていくことです。
地球の表面は、太陽の熱で温められています。余分な熱は宇宙に出ていきますが、その一部は大気中の「温室効果ガス」に吸収されて、地球全体の気温をほどよく保っていました。
しかし、わたしたち人間の活動によって、温室効果ガスが増えすぎてしまい、宇宙に出ていくはずだった熱が地球にとどまるようになってしまっています。
だんだんと地球全体の気温が上がり、2023年の世界の平均気温は観測史上最高を更新しました。産業革命前から1.45℃上昇したと言われており、地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」の1.5℃目標に迫っています。
出典:「こども環境白書2016(環境省)」を参考に作成
温室効果ガスとは?
温室効果ガスとは、大気中の熱を吸収する性質のあるガスのことです。
二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロン等、様々な温室効果ガスがありますが、今の日本が排出している温室効果ガスの約91%は二酸化炭素です。
産業革命以降、人間は車を動かしたり電気を作ったりするために石油や石炭などの化石燃料を大量に燃やすことで、大気中への二酸化炭素の排出を急速に増加させてしまいました。
私たちの日常生活では、二酸化炭素の排出量を削減することが重要です。
出典:温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の観測(環境省)
地球温暖化の影響
世界の年平均気温は、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、21世紀の100年間では約4.8度も上昇すると予測されています。
なお、2020年の気象庁の発表では、栃木県(宇都宮市)の平均気温は100 年間で2.4℃上昇しています。
このまま地球温暖化が進むと、私たちの生活に次のような影響があると言われています。
自然への影響
- 気温上昇
鹿沼市の真夏日(最高気温30℃以上)・猛暑日(最高気温35度以上)の日数も2021年は38日、2022年は57日、2023年は76日と確実に増えています。
特に2023年8月は1日(8月16日)を除いてすべて真夏日でした。
子どもたちは熱中症リスクだけでなく、公園の遊具でのやけどリスクなど、安心して外で遊ぶことができなくなってしまうかもしれません。
- 海面上昇
気温上昇に伴う海水の膨張、氷河の氷解等により、世界では1901年~2010年の約100年間で海面が19cm上昇したとされています。
日本沿岸でも、1980年から2020年にかけて8.7cm上昇しており、砂浜や干潟が消滅するなどの影響があるといわれています。
近年、勢力の強い台風が増加したのも、海面上昇によって大気に含まれる水蒸気量が増えたのが一因です。
- 異常気象の多発
世界では、この50年の間に暴風雨や洪水、干ばつといった気象災害の数が5倍に増えており、日本でも、東京に接近する台風は約1.5倍、深刻な被害をもたらす局地的豪雨は約2倍に増えています。
平成27年9月関東・東北豪雨や令和元年東日本台風をはじめ、鹿沼市内が大きな被害を受けた異常気象もここ10年のうちに起きています。
生物への影響
- 熱中症患者の増加
日本における熱中症による死亡者数は、15年前に比べて5倍になっています。
総務省消防庁の発表によると、令和5年(5月~9月)の全国の熱中症による救急搬送者数は91,467人で、令和4年の救急搬送数71,029人と比べると20,438人増となりました。
令和6年はすでに5月に2,799人、6月に7,146人搬送されており、夏本番を迎える前から1万人近く搬送されています。
- 農作物の生産量減少
気温上昇により農作物の生育や品質に影響が出たり、農作物の生産に適した地域が変化するなど農業分野にも影響があります。
また、異常気象による生産量や収穫量の減少の影響もあります。
栃木県では特に、水稲、いちご、トマト、ほうれんそうが生育不良や病害虫の発生の被害を受けています。
農業に携わる方の生活だけでなく、農作物の価格高騰など、私たちの食生活にも響いてくる重要な問題です。
- 生態系の変化
気温上昇は生態系にも影響を与えています。
例えば、サンマの漁獲量は2008年は約35万トンであったのに対し、2022年は約2万トンまで落ち込んでいます。
これは、日本列島近海の海水温が上昇したことで、低温を好むサンマの回遊ルートが変わったためといわれています。
サバやカツオなど他の魚介類も海洋環境の変化で漁獲量が減少し、食生活に悪影響を及ぼし始めています。
- 絶滅危惧種の増加
地球温暖化による気候変動を要因とする絶滅危惧種が近年急増しています。
北極圏の海氷が縮小したホッキョクグマ、気候変動に適応できないペンギン、海水温が上がって死滅するサンゴなどが例に挙げられます。
日本でも、高山に住むライチョウの生息数が減少したり、高山植物の生育できる地域が消滅したりと、絶滅のおそれのある動植物が増えています。
- 伝染病の増加
地球温暖化が進むと、コレラなどの熱帯性の伝染病の発生範囲が拡大します。
日本でも伝染病を媒介する蚊による感染症リスクも高まっており、2014年にはデング熱が大流行しました。他にも、蚊が媒介する感染症には日本脳炎、
マラリア、西ナイル熱などがあり、世界各地で発生しています。
蚊の活動は25~30℃で活発になるとされていますが、近年鹿沼市でも4~10月に25℃以上を観測しており、蚊の活動長期化・生息域拡大が進行しています。
参考:地球温暖化について知る・学ぶ|デコ活(新しいウィンドウが開きます)
鹿沼市の取組
地球温暖化対策について、本市は、次の取組を行っています。詳細は、取組の名称をクリックして参照ください。
取組の名称 | 実施年月日又は期間 |
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2050年二酸化炭素排出量実質ゼロの表明 | 2021(令和3)年1月7日 |
鹿沼市気候非常事態宣言の表明 | 2021(令和3)年4月1日 |
第5次鹿沼市環境基本計画 ・鹿沼市地球温暖化対策実行計画 ・鹿沼市気候変動適応計画 ・鹿沼市地域別環境配慮行動計画 |
2022(令和4)年4月1日から 2026(令和9)年3月31日まで |
鹿沼市2050年脱炭素ロードマップ | 2022(令和4)年4月1日から 2050(令和32)年12月31日まで |
デコ活宣言の表明 | 2024(令和6)年1月22日 |
クールシェア・ウォームシェアスポットの募集・開放 |
クールシェアスポット:毎年7月1日~9月30日 ウォームシェアスポット:毎年11月1日~3月31日 |